2012-11-06

奥瀬サキ / コックリさんが通る 感想

誕生日プレゼントにもらった漫画の感想、を二月近くかけてから書くというプレゼントなどの贈り甲斐の無さよ。

単行本1巻が1996年発行と古いので作品の時代設定も沿って古い、という事に気付くまで現在作品を読む気持ちで読んでたので違和感があったが、解ってからは90年代の感覚で読むように。つっても大層な事ではなく連絡手段がポケベルだったりする事を当然に思う、みたいな事だが。

数を読まないから単に無知なだけなのだけど、この時代にこういう伝奇物(って言うの?)がフォーマットも整ってる状態で有ったんだと驚く。那須きのこが名前出てきたくらいからだと漠然と思ってたけど。あぁでも空の境界も同時期か。

厨二患者とか設定厨(ひどい言葉の選択だ)とかには大ウケしそうなのにそうでもないっぽいのはなんだろう。大作感が無いからかなーとか思ったり。各話の独立性が高い、全編通して一つの大きなストーリーが展開されるみたいな、がなく、最終話読み終えた時も「これでおしまい?」と感じた。なんというか勿体無いなーと。キャラもストーリーも世界観もユーモアも画力もオタウケポイントも一通りが水準以上にあると思うから、ガッツリいけばいいのにみたいな。それが良いとは限らんけども。

なんかくさしてるみたいだけど面白かった。社会の暗部だとか心の闇とか扱いつつでもあくまでそれらは材料で作品を乗っ取られたりはしてない、こう、明るく暗いみたいな、暗いけど明るいみたいな雰囲気好き。

今一つ入り込めなかったのはストーリーテラー?主役?とか演出上で感情を同調させてくれる描き方じゃないからかな。ずっと神の視点っぽい感ある。わたし自分から読みに没するの苦手なのでいざなってもらわないとなかなか入れないから。

なんか文句しか言ってない気がするけどそうじゃなく。とにもかくにももったいないって気持ちが一番だ。もっとやってよ!ってなる。もっと昂らせてよ!この作品なら絶対できるじゃん!みたいな。もっと食わせろ!って感じ。

うむ、散文だ。以上~。
おもしろかった!鳥さんありがとう!

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